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留学ばなしあれこれ 11話〜
さて、のんびりのんびり気の向いた時に書いてる、留学ばなしあれこれですが、どんな感じですか?役に立たない話ばっかりですか?これからも、そんな感じですが、読んでやって下さい。

留学生あれこれ H君の場合
一口に留学生と言いますけどね、いろんな人がいるわけですよ、やっぱり。中には、「トホホ」な人もいたりします。

留学途中での一時帰国、「ちょっと日本に帰ってくるぜ」と言うとなんだかカッコいいのか、カッコわるいのか良く分かりませんがが、出来ることならしたくない。みなさんなら、そうお思いになることでしょう。もちろん私もそうです。時間もかかるが、金もかかる。飛行機(大○航空)に乗りたくない。またまた入国審査もメンドくさい。まあ、あんまり一時帰国なんてする日本人留学生はめったにいないですよね。

しかし、彼(仮にH君としておこう)は帰って行きました。「サヨナラ」も告げずに。まあ帰国するにはそれなりの理由ってもんがあるわけです。親戚に不幸があったとか、友人の結婚式があるとか、ホームシックになっちゃったとか、家の鍵を閉め忘れたとか、洗濯物を干しっぱなしにしてたとか、ドラクエの発売日だとか、いろいろ理由はあるわけです。

で、H君の場合はと言うと、

痛かったんですね、歯が。ズキズキと来てしまったわけですね、歯が。つまり、「虫歯」だったんです、H君は。

「虫歯」くらいでとお思いの方もいるかもしれませんが、海外での「虫歯」は痛い。もちろん、「歯」も痛い、しかし「ふところ」の方がもっと痛い。だって、保険がきかないんだもーーん。保険がきかないと大変なことになってしまいます。実費ですからねえ。虫歯もかるけりゃ、安く済むんだろうけど、H君は結構、重傷だったようですし。

H君のそんな事情を知った学校の先生も、安い歯医者を探してくれたりしてたんですけど、安いチケットが買えたのか、急に帰国しちゃいました。私に、バスタオルとジーンズを預けて。あまりにも突然だったんでね、同じクラスのElisa(スイス人)なんかは、

  「サヨナラモ言ワナイデ、失礼シチャウワ、プンプン」

てな感じで怒ってました。めちゃくちゃ痛かったんだろうなあ。どれくらい痛かったか、今度聞いてみないといけないんだけども、H君が帰国したのは6月頃、で再びBournemouthにその勇姿を見せたのが、9月中旬。

  「H君。君はわざわざジメジメした日本で夏を過ごしたんだね。イギリスはクーラーいらずのカラッとした夏だったよ」

  「そうそうH君。イギリスの夏は日も長いし、学校帰りのギネスは最高だったよ」

発音あれこれ
英語で何が難しいってアンタ、やっぱりしゃべるのが一番難しいわけですよ。

私も学校で何度も先生に注意されたもんです。とほほ・・・

まあ、でも大抵の場合は何とか通じるもんですよ。会話の流れとかで、相手が察してくれるわけですよ。

例えば、レストランで「rice」を頼んだとしましょう。発音が悪くて「lice」とウェイターには聞こえてしまっても、 わざわざ「シラミ」を持ってくるウェイターはいるはずがありません。

だもんで、大抵の場合は大丈夫なんですよ、大抵は、まあそうですな9割ぐらいは大丈夫です。

残りの1割のケースはというと・・・と言うのが今回のお話。

London、Waterloo Stationだったか、Victoria Stationだったか記憶は曖昧ですが、ともかく日本から一人のご婦人が この駅にやってきたわけです。ご婦人の目的地はなんとイギリスからはるか東、トルコでございました。

  「イギリスからトルコまで、列車で移動・・・何時間かかるんだろうか?」
  「いや、そもそもイギリスからトルコ行きの列車が出ているのか?」といった疑問はひとまず置いといて、話を進めます。

ところが困ったことに、このご婦人、わからんのですよ。どの列車がトルコ行きなのか。まあ、そんなときは人に 尋ねるのが一番、なんてったってここはジェントルメンの国ですから。

さて、トルコは英語でTurkey。ご婦人は一心不乱に、「Turkey、Turkey」と道行く人に声をかけます。

そうしているうちに、一人のジェントルマンが彼女を列車まで案内してくれたのでした。あとは、列車に乗っているだけで、 トルコに着くはずでありました。

さて、数時間後彼女の乗った列車はある都市に到着。その名も「Torquay」・・・。イギリス南西部にある美しい海岸を持つ保養地 でございました。「トルコ」に行きたかったご婦人はなんでか、「トーキー」に来てしまったわけです。

さて、なんでこんなことになったかというとですな、まあ発音記号を見てやってください。

            発音記号

御覧の通り、「Turkey」と「Torquay」の発音が微妙に似ているわけです。

というわけで、ご婦人が「ターキー、ターキー(トルコ、トルコ)」と言っていたのが「トーキー、トーキー」と聞こえてしまったということですねえ。

まあ、ついてないというか、なんというか・・・ただ、この御婦人、よっぽど嬉しかったらしく、満面の笑みでイギリス地方紙の一面を飾っておりました。

食後の運動あれこれ
はあ、今思い返してみても、Bournemouth(ボーンマス)はのどかだったねえ。じいさん、ばあさん多いしねえ、若者向けの娯楽がやや不足気味でして、夕食後は学校の友人とPubに行ってGuinessを飲むぐらいしかすることないんですよ、実際のとこ。

そんなわけでして、私も時々Mr.Green、Sea Gull、Neputune、Cool BarといったPubで、ちょこっとだけGuinessを飲んでおりました。ええ、私お酒はたしなむ程度ですの、オホホ。

なんで、Pubに行かないような日は、結構暇でね、ホストファミリーはクリケットの練習とかで家にいないし、もうすることないわけです。そんな時、みなさん何します?そうでしょ、やっぱりするでしょ、みなさんのお察しの通り、散歩するわけですよ。

まあ、一口に散歩と言いますけどね、これがまた奥が深いわけですよ。
  「今日は右足から歩き始めようか?いや、やはりここは無難に左足からだろう」とか、
  「昨日ここにあった犬のフンがなくなっておるが、どういうわけだ?」とか、
  「今夜の夕食もまずかったが、なんとかならんもんか?」などと、考えながら散歩するのは楽しいものです。

近くに海があれば、浜辺を散歩するのもまた楽しいもんで、沈んで行く夕日に「バカヤロー」と叫んじゃっても全然OK。なんといってもイギリスなんでね、「バカヤロー」って叫んでも、周りの人にゃ、何言ってるかわかりません。思いっきり叫んでしまいましょ、この際。

イギリスの夏は非常に日が長いので、7時、8時なんかでも散歩タイムで、私も良く散歩したもんです。特に方向オンチの友人と一緒の散歩は最高の娯楽でして、ちょっといつも違う道を通ると、道に迷ってしまう友人にいつも、楽しませていただいておりました。いやあ、その節は大変お世話になりました。元気でやっておりますでしょうか?

「イギリスに行ってまで散歩?」と言われそうですが、のんびり散歩して町並みを楽しむのもまたいいもんです。イギリスの田舎って町並み眺めるだけでもおもしろいでしょ?そう思いませんかね?まあ、暗くなるとやっぱりちょっとばかし、危ないんで明るいうちに家に帰りましょう。

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